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魚探をモバイルバッテリーで動かす方法について、めちゃくちゃく詳しく書いてみる

モバイルバッテリーで動かしている魚探

魚探をモバイルバッテリーで動かす方法は、大きく分けて2パターンあります。

(1)12V出力できるモバイルバッテリーを使う方法

(2)5V出力のモバイルバッテリーを12Vに昇圧して使う方法

どちらにしても、モバイルバッテリーと魚探を繋ぐケーブルを用意する必要があります。

※12V出力か?5V出力か?モバイルバッテリーの規格によって、必要なケーブルの種類が違うので注意してください。

12V出力・5V出力モバイルバッテリーの違い

5V出力のモバイルバッテリーと5V&12Vが出力できるモバイルバッテリー

  • 5V出力のモバイルバッテリー ・・・ 主にスマホやタブレットの充電に使用される
  • 5V&12Vが出力できるモバイルバッテリー ・・・ スマホやタブレットだけでなく、ノートパソコンの充電ができる

入手のしやすさ

世間に出回っているモバイルバッテリーは、ほとんどが5V出力です。

12V出力できるモバイルバッテリーは希少で、一般的な家電量販店では、あまり販売されていません。

値段

モバイルバッテリーの中身は、複数の3.7Vリチウムイオン電池(セル)を組み合わせたものです。

容量が同じなら、セルの数も同じなので、5Vも12Vもそれほど値段は変わりません。

ただし、12V出力できるモバイルバッテリーの多くは、5Vも出力できる機能を搭載しているので、その分値段が高くなっている傾向はあります。

対応魚探

今回、使用する魚探は『HONDEX PS-500C』です。

関連記事:フローターに『魚探』を取り付けてみた。

HONDEX系の魚探に限らず、魚探の仕様は基本的に同じなので、この記事を参考にして頂ければ、他の魚探でも同じように動かせるはずです。

しかし、大型液晶を搭載しているような高機能魚探の場合、より大きな電流が必要になります。

5V出力のモバイルバッテリーでは、魚探の定格電圧12Vまで昇圧する過程で、十分な電流を確保できなくなる可能性があります。

確実に動かすには、『12V出力できるバッテリー』を使用してください。

魚探を使用できる時間の目安(バッテリーの容量)

モバイルバッテリーのパッケージに記載されているバッテリー容量

モバイルバッテリーには、容量を示す単位として「mAh」が用いられています。

例えば、「15000mAh」と書いてあれば、一時間に15000mAhの電流を流せるという意味になっています。

ところが、あまりあてになりません。

メーカーの品質・使用する環境によって、実際に使用できる時間は大きく変わってくる為、計算しても理論通りにいかないのです。

そこで、実際に「どれくらいの時間使えるか?」計測してみました。

使用した魚探は『HONDEX PS-500C』、消費電流は「200mA」程度です。

魚探『HONDEX PS-500C』の消費電流は「200mA」程度

12V出力バッテリーの場合(容量:15000mAh)

理論値

15000mAh / 200mA = 75時間

実測値

32時間

魚探を8時間動かして、25%のバッテリーが消費されたことから導き出した値です。

容量1000mAhあたり、約2時間使える結果となりました。

例えば、容量10000mAhの12V出力バッテリーを使用した場合は、20時間くらい使用できる計算になります。

5V出力バッテリーの場合(7600mAh)

理論値

7600mAh / 200mA = 38時間

実測値

8時間

魚探を8時間動かして、100%のバッテリーが消費されたことから導き出した値です。

容量1000mAhあたり、約1時間使える結果となりました。

例えば、容量10000mAhの5V出力バッテリーを使用した場合は、10時間くらい使用できる計算になります。

魚探を使える時間の比較

なお、容量10000mAhあたりの可動効率を比べると、5V出力バッテリーと12V出力バッテリーでは2倍くらい差があります。

  • 12Vバッテリーのとき:約2時間 / 1000mAh
  • 5Vバッテリーのとき:約1時間 / 1000mAh

5Vバッテリーの場合、魚探の定格電圧12Vに合わせるために昇圧という作業が必要で、その過程で電流を損失していることが原因です。

よって、12V出力できるバッテリーの方が効率よく魚探を使えることになります。

12V出力モバイルバッテリーで魚探を使う場合に必要なもの&配線方法

12V出力モバイルバッテリーで魚探を使う場合の配線方法

  1. 12V出力できるバッテリー(Power Delivery対応)
  2. トリガーケーブル(12V用)
  3. 中継ケーブル

1.12V出力できるバッテリー(Power Delivery対応)

今回は、Power Delivery(以下:PD)対応のモバイルバッテリーを使いました↓

Power Arc ArcPack USB-C モバイルバッテリー 15000mAh 60W PD対応

PD対応のモバイルバッテリーは、普通のモバイルバッテリーよりも大きな電流を扱うことができるので、色々なタイプの魚探が安定して動きます。

2.トリガーケーブル(12V用)

PD対応モバイルバッテリーから電流を引き出すためのケーブルが「トリガーケーブル」です↓

WITRN PDC003 USB-C PD トリガーケーブル(12V)

※現在、12Vモデルが品切れ中のようで選択できないようになっています。間違えて20Vを購入しないようご注意ください。

トリガーケーブルには、モバイルバッテリーに必要な電流を知らせる合図を送ってくれる回路が組み込まれています。

トリガーケーブル:2A流してよ!

モバイルバッテリー:OK!

こんな信号のやりとりをして、USB Type-C端子から電流が流れるようにしてくれます。

もしトリガーケーブルを使わずに、普通のケーブルを繋いだとしても、電流が流れないので、魚探は動きません。

3.中継ケーブル

12V出力・5V出力どちらのモバイルバッテリーを使う場合にも必要な共通のケーブルです。

12V出力モバイルバッテリーの場合は、魚探とトリガーケーブルを繋ぐために使います。

中継ケーブルの作成方法は、こちらをご覧ください。

5V出力モバイルバッテリーで魚探を使う場合に必要なもの&配線方法

5V出力モバイルバッテリーで魚探を使う場合の配線方法

  1. 5V出力バッテリー
  2. 昇圧ケーブル(5V→12Vタイプ)
  3. 中継ケーブル

1.5V出力バッテリー

今回は、手元にあったAnkeryのモバイルバッテリー(PowerCore II 6700)を使いました↓

Anker PowerCore II 6700 (6700mAh コンパクト モバイルバッテリー)

5V/2A出力の一般的なモバイルバッテリーです。

2.昇圧ケーブル昇圧ケーブル(5V→12Vタイプ)

昇圧ケーブルは、5Vの電圧を12Vに上げてくれる回路が組み込まれているケーブルです↓

KAUMO USB → DC12V 昇圧 12W対応 (DCプラグ φ5.5/2.1 センタープラス) 変換ケーブル 1m

魚探の定格電圧は12Vなので、モバイルバッテリーから出力する電圧も12Vに合わせる必要があります。

しかし、5V出力のモバイルバッテリーは、5Vの電圧しか出力できません。

そこで、昇圧ケーブルを使い、5Vの電圧を無理やり12Vに引き上げます。

なお、昇圧すると電流を損失してしまう為、あまり大きな電流を流すことができません。

大型液晶を搭載しているような高機能魚探は動かない可能性があります。

3.中継ケーブル

12V出力・5V出力どちらのモバイルバッテリーを使う場合にも必要な共通のケーブルです。

5V出力モバイルバッテリーの場合は、魚探と昇圧ケーブルを繋ぐために使います。

中継ケーブルの作成方法は、次の項目をご覧ください。

メルカリにて販売中

メルカリに出品中の5V出力モバイルバッテリーで魚探を動かすためのケーブル

一個だけコネクタの在庫があったので、販売用に制作し直し、メルカリに出品しました。

魚探をモバイルバッテリーで動かすためのケーブル(30cm)3,000円 – メルカリ

※まだメルカリへの登録がお済みでない方は、こちらの紹介コード ⇒【UFPMAB】をご利用ください。500円分のポイントがもらえます。

中継ケーブルの制作(12V出力・5V出力共通)

バッテリーと魚探を繋ぐ中継ケーブル

中継ケーブル制作に必要なもの

丸型2極コネクタを繋ぐ電源端子

今回、使用した魚探『HONDEX PS-500C』の場合、乾電池以外から給電するための電源端子はゴムカバーで隠れています。

まずは、このゴムカバーを手で引っ張って抜いてください。

HONDEX PS-500Cの電源給電端子

中継ケーブルの制作手順

ケーブルは百円均一で購入したUSBケーブルの両端を切断したものを使用しています。

丸型2極コネクタの配線は、1Pin:電源、2Pin:GND です。

各ケーブルと魚探を接続

電源コネクタを魚探に取り付け

電源コネクタはねじ込み式になっています。

奥までしっかりと回してください(かなり回ります)

もし、ケーブルを引っ張ったときにカクカク動くときは、取り付けに失敗しています。

もう一度、しっかり位置を合わせて、ネジを回してみてください。

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