- 最終更新日
- 記事公開日
バスを釣るパターンのロジカルな見つけ方
バス釣りにおける『パターン』とは?
ブラックバスがいる場所・好むルアーを見極め、釣れる瞬間を”再現”すること。
とはいえ、状況によってその組み合わせは計り知れない。
- その日、バスがどんなエサを食べているのか?
- 活性は高いか?低いか?
- 水質はキレイか?汚いか?
- 天気は?水温は?
- 産卵期か?回復期か?
- 水深があるところにいるのか?浅いところか?
- などなど。
数百、いや数千はあるだろうか・・・
しかし、バス釣りを職業とするバスプロたちは、長年の経験から得た知識やひらめきによって、このパターンをあっという間に導きだすことができる。
では、経験の浅い釣り人がパターンを見つけ出すにはどうすればいいのか?
もっとシンプルに、もっと理論的に、誰でもパターンを見つけ出せる方法はないものか?
今回、僕の実釣五日間と共にパターン発見までの考え方について書いてみます。
パターンを見つける為に大事な情報は三つ。
- どの『ポイント』を狙うか?
- どんな『ルアー』を使うか?
- どんな『動き』で誘うか?
この項目を一つずつ埋める作業を行っていけば、最終的にパターンは見つかります。
ただ、その埋める作業がとてつもなく大変なんですけどね。
【一日目】3月23日
この日は2018年はじめての釣行だった為、まずは池の状況を下調べ。
岸沿いを『スモ―ルラバ―ジグ(スモラバ)』、それ以外は『スピナーベイト(スピナべ)』で反応を見ていきます。
スモラバを使う理由
スモラバは根掛かりしにくい為、どんなポイントにも投げれられる便利なルアーです。
また、釣果も非常に高いのが特徴。
今回このスモラバは『バスがいる場所を割り出す為』に使用します。
ここで大事なのが、
バスの目の前にスモラバを通せば100%釣れる
そう思い込むこと。
(もちろん、まだバスに警戒されてないことが前提です)
実際には目の前にスモラバを通しても反応しないバスもいますが、そのバスを最初に意識するとパターンにたどり着きません。
もしスモラバに反応があれば、「そのポイントと似た他の場所にも間違いなくバスがいる」と決め込みます。
スモラバの動かし方は何でもOK!
スモラバを見せれば釣れるんですから(思い込む)
ボトムをずる引きしていいし、ただ巻きでもいい。
僕は、着水後すぐに軽くシェイクしながら中層を引いてます。
ただし、スモラバは小さく存在感も薄いので、その分、岸沿いを舐めまわすように丁寧に打っていきます。
時間、めちゃくちゃ掛かります。
スピナべを使う理由
スピナべもスモラバ同様に根掛かりしにくいルアーです。
水を押す力が強く存在感があるので、深いところや遠くにいるバスを引き寄せることができます。
今回このスピナべは『バスの活性を量る為』に使用します。
もしスピナべで釣れれば、その日はバスの活性が良い(お腹空いているか?)可能性が高いと仮定します。
一日目の釣果
この日の釣果は、スモラバで二匹。
まだ確実な手掛かりとはいきませんが、二匹とも『日陰』+『倒木や植物がごちゃごちゃしている』が組み合わさったポイントで釣れました。
【二日目】4月5日
この時点で分かっていることは、
- ポイント:『日陰』+『倒木や植物がごちゃごちゃ』で釣れる
- ルアー:スモラバで釣れる
- アクション:?
この日は、前回の釣行で反応のあったポイントだけをスモラバでより丁寧に打っていきました。
しかし、釣果は三匹。
4月5日の釣果はスモラバで三匹。相変わらず、難しい・・・ pic.twitter.com/RXtydLlksG
— bf_kaz (@bf_kaz) 2018年4月9日
釣れた数・サイズとも、イマイチ伸びていません。
原因は何か?
バスにスモラバを見せられていない
これしかありません。
「スモラバだから食わないんじゃないか?」とは考えない。
バスの目の前にスモラバを通せば100%釣れるんですから(思い込む)
そこで、もう少し広い範囲にアピールできるルアーに変更します。
- スモラバを食べない ⇒ ルアーを変える
- スモラバのアピール力が足りない ⇒ ルアーを変える
結果的にルアーを変えることは同じですが、「次のルアーは何を選ぶか?」が違ってきます。
もし「スモラバを食べないから」を理由にしてルアーを変えてしまうと、使いたいルアーや愛着のあるルアー、もっと小さいワームを選ぶ可能性が高い。
それでもパターンにたどり着くことはありますが、軸が不安定なので、いつも組み立て方がバラバラになってしまいます。
スモラバの次に使うルアー
スモラバよりもアピール力の高いルアーとして僕が候補にしているのは、
- ミノー
- シャッド
もし、ミノーやシャッドで反応が得られない場合には、徐々にアピール力の高いルアーに変えていきます。
- 弱アピール:ミノー、シャッド
- 中アピール:チャター、クランクベイト
- 強アピール:トップウォーター系
ラバージグやネコリグでボトムを探るのは時間が掛かるので、一番最後の手段。
もし初日にスピナーベイトに反応があって、それからイマイチ釣果が伸びない場合は、逆にアピール力の強いルアーから弱いルアーへ変えていきます。
【三日目】4月10日
この時点で分かっていることは、
- ポイント:『日陰』+『倒木や植物がごちゃごちゃ』で釣れる
- ルアー:スモラバで釣れるがアピール力が足りない
- アクション:?
この日は、『日陰』+『倒木や植物がごちゃごちゃ』に絞り、ミノーとシャッドを打っていきます。
ミノーを使う理由
ミノーは、トゥイッチやダートなど様々なアクションを付けられるのが特徴。
僕はダートアクションで『横の広い範囲を探る為』に使用しています。
※ダートアクションとは? ・・・ ロッドを強めに動かし、ミノーを左右に幅広く動かすこと。
※トゥイッチとは? ・・・ ロッドを軽く動かし、ミノーを少しだけ不規則に動かすこと。
シャッドを使う理由
シャッドは、『ミノーよりも深いエリアを探る為』に使用します。
アクションは、ただ巻きです。
三日目の釣果
この日の釣果は、ミノーで二匹。
今日の釣果はミノーで二匹。 pic.twitter.com/fWImfXHGBI
— bf_kaz (@bf_kaz) 2018年4月10日
スモラバと釣果は変わりませんが、「ミノーで釣れる」という発見は非常に大きい。
スモラバで探っていた水深よりも、深いところにバスが潜んでいる可能性が高いことが分かりました。
また、スモラバよりもアピール力のあるミノーで釣れると分かれば、もっとテンポよく広いエリアを短時間でサーチできます。
【四日目】4月13日
この時点で分かっていることは、
- ポイント:『日陰』+『倒木や植物がごちゃごちゃ』+『少し水深のあるところ』
- ルアー:ミノーで釣れる
- アクション:?
この日は、ミノーの動きを変えて検証。
ただ巻きしてみたり、トゥイッチしてみたり、ダートさせてみたり。
釣果は、三匹。
今日の釣果は、今年初の40アップを含め、ミノーで3本! pic.twitter.com/eK0lLUgE2C
— bf_kaz (@bf_kaz) 2018年4月13日
数は少ないですが、サイズがアップし『40cm』のバスが釣れました。
そしてこの日の釣りで、また新たな気付きがありました。
「食わせの間」が超重要。
ミノーでトゥイッチなどのアクションを加えた後、数秒止めたその瞬間のバイトが100%でした。
だから、潜ったままの位置で静止できるサスペンドタイプのミノーが良いです。
【五日目】4月16日
いよいよ答え合わせの日。
この時点で分かっていることは、
- ポイント:『日陰』+『倒木や植物がごちゃごちゃ』+『少し水深のあるところ』
- ルアー:ミノーで釣れる
- アクション:食いの間が必要
余計なポイントは打たず、狙いのポイントだけに絞って回りました。
釣果は、45cm・40cmを含む計7匹。
![X-RAP XR8(ラパラ)](https://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/14ed3af0.57a95079.14ed3af1.abbc4781/?me_id=1254118&item_id=10029675&m=https%3A%2F%2Fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2F%400_mall%2Fes-poon%2Fcabinet%2Frapala%2Fxr-s.jpg%3F_ex%3D80x80&pc=https%3A%2F%2Fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2F%400_mall%2Fes-poon%2Fcabinet%2Frapala%2Fxr-s.jpg%3F_ex%3D400x400&s=400x400&t=pict)
これは、パターン成立!!・・・でしょう?
もっと数が出れば胸を張って言えたのですが、バラしが多かった。
バスプロの菊元氏曰く、
「バラしが多いのは、ルアーやアクションは合ってるけど、色が合ってないときやねん!」
だそうですが、残念ながらミノーの色まではバリエーションを持ち合わせていません。
ということで、これで終了。
まとめ
結果だけ見れば、まさに教科書にあるような定石パターンでした。
だから、
「最初からミノー投げれば、もっと早くわかるでしょ」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、ミノーで釣れないとき、次はどうするか?
ワーム投げますか?
それとも、スピナべ投げますか?
きっと、状況次第です。
この記事では、
どんな状況でも使うルアーに悩まず、シンプルにパターンを見つけ出す釣り方
を一番の目的に書いてみました。
バス釣りの経験が深くなってくると、どうしても持っている知識や経験を頼りに予想をしてしまいます。
例えば、
「太陽が出てきたから、ボトムに沈んだかな?」
「食い気がないっぽいし、ゆっくりに巻いてみよう」
こんな感じで思考が複雑になり、毎回違った釣り方になる。
もちろんそれがバス釣りの楽しみ方でもあるし、この釣り方がばっちりハマることもあります。
だけど、なにより安定した釣果を残したい場合は、このスモラバを軸にする釣りが安定すると考えています。
スモラバで釣りを組み立てるデメリット
時間、掛かりすぎ!!
今回の釣行で5日間費やしてますからね。
改めてバスプロの凄さを痛感します。
いくらプラクティス(大会前の事前練習日)があるとはいえ、たった数時間であれだけのバスを釣ってくるんですから。
ちなみに、今回釣りをしたフィールドの広さは、『0.13km²』
日本のバスプロたちが腕を競うトーナメントにも使用される有名フィールド『河口湖(山口県 )』の広さは、『6.13 km²』
その差、約47倍!
もし河口湖で同じようにチマチマとスモラバ打ってたら、8ヵ月掛かることになりますね・・・
最後に
いかにも僕の持論みたいに書きましたけど・・・
青木大介プロの本の影響をモロに受けてますから!!!
もし、この記事を読んで「おっ」と思う部分があった方は、ぜひ『適材適所のルアーセレクト』を読んでみて下さい。
もっと参考になることが書いてありますよ。